おおきく振りかぶって 第16話おおきく振りかぶっての第16話を見ました。第16話 あなどるな 降り出した雨の中、三橋は飛び出しすぎていたのを牽制され、挟み撃ちにされるものの、花井が桐青高校から先取点をとった。 先取点が先だったものの、三橋はアウトとなる。 喜ぶ西浦ナインと応援団達。 一方、西浦に先取点を取られ、ようやく自分が緊張していたことに気づく準太。 《何やってんだ、俺。サードランナーいること忘れてた?いや、忘れてはいなかった。でも、ファーストランナー挟んだらもうこれで3アウト目だと思って、それでサードランナーが頭から飛んじゃって…。何だ…俺、緊張してたのか…?》 「おい、チェンジ」 「は、はい」 和己は準太を励まそうと掛ける言葉を探すが、逆に三橋の逃げる姿が可笑しかったと笑う準太に呆気にとられる。 しかし、そのお陰でようやく緊張が解け、目が覚めた様子の準太。 三橋がまた怪我の疑いがあるので、試合中断し、その間に準太は田島にモーションを盗まれた事を話す。 「でも、3アウト目はランナー挟んだぜ。モーション盗んでたら三橋も盗塁できてんじゃねえか?」 「三橋は投手だし、転がったとだから走らせたくなかったんじゃないっすかね」 「あぁ、成程。っつってもちょっと信じられねーな。クセがあるなら俺が気づいてんだろ」 《確かに5番のスタートは良かったけど、牽制だって2つしか見せてなかったんだぜ。でも…》 三橋の方は平気そうなので一安心です。 「ホントに平気なんすか?」 「平気!!」 「大丈夫みたいだよ」 「あんなに派手にすっ転んだのに?」 「人とぶつかったんじゃないからね。三橋は身体が柔らかいんだよ」 「三橋君、ちょっと熱測るね」 篠岡に耳温計突っ込まれてびびっている三橋。 「大丈夫そうね、さぁ行きましょう。皆、待ってる」 ベンチから出てきた三橋に大歓声が起こります。 一方、ベンチでは三橋の熱は37度8分もあるようだが熱中症でもなさそうで、遠足の日に熱が出るアレとか言われています。 2回裏、4番青木が打席に立つ。 《コイツは去年、1年生で唯一甲子園の土を踏んでる。そいつが8番サードから4番ショートに上がってきた。多分、コイツが素材的には桐青一だ。欲は出さない、ヒットで十分》 《インコース、低めにスライダーを…》 1球目のインコース低めにスライダーはストライク。 2球目のカーブを大ファールし、3球目の外から入ってくるシュートが決まって三振となる。 《おぉ、入ったんだ!!あの打球の後によくビビんねえで内角放れんな。クッソ、格好良いじゃねえかよ…。あのチビっこかった三橋がよぉ》 《俺のリードが桐青に通用する!!それに今日の調子の三橋だとヒット用に組み立ててきた配球で三振がとれる》 5番和己への1球目は外スライダーでストライク。 2球目のカーブもストライク、3球目ストレートも見逃しで三振となる。 《これで三振》 《3つ目だ》 シュートにスライダー、カーブと変化球は3つかと監督に聞かれる和己は3球目を見逃したので怒られます。 6番も三振となり、監督は不気味だと感じます。 《河合もどっかでそう感じてる顔だぜ。チッ、こんなあやふやな把握の仕方じゃあいつらに何にも言ってやれねえ。もう1イニング見て、仕掛けるのは終盤からだ》 《投球練習じゃよく分かんねえけど、高瀬が本調子でないんなら今のうちに1点でも多く入れなきゃ》 3回表、打席に立つ9番阿部。 《スライダーは追える!!ストレートも見える!!》 準太がようやく目を覚ましたのか、ストレートに勢いがある。 《いいトコ~。ストレートもあそこへ決められたら手が出せない》 2球ともストレートで2ストライクとなってしまう。 《簡単に追い込まれちまった。これでホントに調子がおかしいのか!?寧ろ、乗ってんじゃね!?だとしてもだ。打てないならせめて粘ってちょっとでも流れを作りたい》 3球目は釣り球で三振してしまう。 《高めを空振った。それに今の配球、変化球を使わずストレート一本で押してきた》 「ストレート3球だ、伸びるぞ」 「マジで!?」 《今回はリードに集中できるように9番に入れたけど、阿部君の打順は本来なら上位。流石に3回になって、高瀬君も目が覚めちゃったみたいね》 「今の3球速くなってね!?」 「そんな感じすんな」 「おし…惜しかったね」 「防具置け。持って来てくんなくていいから。水分取ったか?あのな、言いたいことは普通に言え!!」 「あ、阿部君はスゴイよね」 「はぁ!?三振のどこがスゲーんだよ」 「三振4つ取ったんだ。ス、ス、スゴイよ」 「4つ?あぁ、桐青から取った三振の数かあら、お前が取ったんだぞ」 「違う…よ」 「違わねえよ」 「そ、そうじゃなくて…俺はいつも考えて投げてて…だけどいつもバッカすか打たれて…それはホントにホントなんだ。俺は変わってない」 「だから?」 「だから!!あ、ありがとう、阿部君!!」 「…!?」 泉はヒットを打って出塁します。 《ありがとうって何だよ…試合中に》 試合中にも関わらず、阿部は感動して涙ぐみます。 スラスラ喋ったり、応援を頑張る三橋の様子を見て、普段と比べてテンションがおかしいと気づく。 《ランナーズハイ…とはちょっと違うか。でも顔赤いのも汗すごいのも、何かで変なスイッチ入ってるせいだ。あいつ、今自分じゃ回転数落とせなくなってる気がすんぞ。調子がいいというよりは力をセーブできてねえんじゃないか!?中学でずっと完投してただけあって普段の三橋のペース配分は上手いもんだから考えなかったけど、三橋が一試合投げるためのペースはもっとゆるいんじゃなかったか…?これはただの勘だ。けど、このまま突っ走ると多分、コイツどっかでパンクする!!》 2番栄口はバント失敗でキャッチャーフライしてしまい、アウトとなる。 3番巣山が打席に立つ。 《1、2回は変化球が多かったのにこの回はストレートばっかりだ。ストtレートに山張って…》 1球目のストレートはいいコースに入ってストライクとなってしまう。 《難しい球は打たない。この人は三橋じゃないんだ、そう何球もいい球ばっかり続かないはず!!》 甘い球もあるはずだと踏んで、ストレートに山を張った巣山は2球目を打ってヒットに。 《マジかよ!?準太の調子はもう悪くない。腕が振れてストレートの伸びが戻ってる。のに、こいつらきっちり捕らえてんじゃねえか。こいつら、本当にただの公立の新設チームか?今年からスポーツ推薦始めた高校見落としてんじゃねえのか?いや、そんな事は今はどうでもいい、下位は兎も角、上位はストレートだけじゃ押さえきれないんだ。認めるしかない。どうやら、こいつらうちをある程度調べてきている》 4番田島が打席に立つ。 巣山のまでの反省か、モモカンの指示の予想とは裏腹に、早いカウントから打ってくるのを逆手にとって、田島には1球目からシンカーを投げてくる。 そして空振りし、2球目もシンカーを空振りしてしまう。 《こんだけバンバン空振ったら、残り全部シンカーでこないかな?そしたらいっぱいシンカー打てる♪―じゃない。俺はそれでも面白いけどそれじゃ、チームが負けちゃうだろ。次は厳密に見る!!》 田島は気持ちを切り替えようとするも、ストレートに手が出ず、三振してしまいチェンジとなる。 3回裏、西浦の守備の場面でスタンドに駆け込んでくる女の子。 《勝ってる…。あ、雨降ってるのに応援の人はちゃんと外野の席に座るんだ。流石、高校野球。あっちが桐…青…ってことは…》 「毎日暗いうちからご飯の用意して…」 「おばさぁぁぁん!!」 「ルリちゃん!?」 「遅くなっちゃった」 「大丈夫?迷わなかった?」 「うん。レンレン、ずっと投げてたの?」 「ずっと投げてるよ。あ、また三振♪」 「え、また?」 「ルリちゃん、びしょびしょじゃない。タオルあるからこれで…」 「いいの、これ、合羽の代わり」 いきなり服を脱ぐルリ。 「アハハハ…ありがと、ルリちゃん」 「下も脱いじゃう」 奥様達から彼女かと聞かれる三橋母だが、従兄妹だと答えます。 「群馬からわざわざ応援に来てくれたのよ」 また三振とったことに驚くルリ。 「ルリちゃんは中学の時もこうやって応援してくれたの?」 「あ、あんまし行けなかった。私も部活あるし」 「今日、部活は?」 「うちの野球部も試合で先輩、皆応援に行くって言うから部活なくなったの」 「ルリちゃんも行かなくていいの?」 「あ、次は行く」 《多分、今日は勝つもんね。レンレンはいつも初めに負けちゃうからな…》 「おばさん、中学の試合、一回も見てないっけ?」 「そう、こんなに活躍するなら見れば良かった」 「活躍、中学では全然してないよ」 「アハハハ…そうなの?」 《活躍してなくても応援したかっただろうな…。レンレン、おばさんに試合の日とか教えなかったもんね。私も途中から来ちゃダメだって言われたし…。もうムカつく、レンレンのクセに。でも…昨日は…》 試合前日に廉とルリは電話していたようです。 「明日、試合何時からなの?」 『わ、分かんない…』 「レンレンは何時集合よ?」 『……』 「え、何?」 『レンレンって言うな』 「あー、はいはい」 『俺は7時だよ』 「7時って事は…試合開始は9時とかだ」 『来るの?遠くない?』 《来ちゃダメだって言わないぞ?》 「だって相手、強いトコなんでしょ?明日で終わっちゃうかもしんない…」 『終わんない!!よ…』 《強気のレンレン、ビックリしたなぁ…。あ、また三振!?何で?昨日の強気といい、レンレンって野球強くなったの!?》 《三振、7つ…。1、2、3、4、5、6、7》 次回、「サードランナー」 ジャンル別一覧
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